紫外線をある程度浴びることは、健康を維持するために必要であることをご存じですか?人間は、紫外線を浴びることで、体内でビタミンDを生成しています。ビタミンDには、食物からのカルシウム吸収を促し、血液中のカルシウム濃度を一定の濃度に保つ働きがあります。ビタミンDは、骨格を健康に維持するのに役立ちます。骨量を保ち、骨粗鬆症を防いでくれます。また、ビタミンDには、肝臓がん、肺がん、乳がん、前立腺がんなど、さまざまながんに対する予防効果があることもわかってきました。厚生労働省の調査によると、食品から摂取するビタミンDの必要量は5.5µg程度であることが多く、現代人はビタミンD不足であると言われています。母乳で育てられている小児、外出を好まない高齢者、さらには紫外線を極端に避けている女性などはとくに注意が必要です。1日に必要なビタミンDの量は15µg以上とされていて、足りない10µgのビタミンDは、太陽光線を浴びて体内で生成する必要があるのだとされています。紫外線の量は季節や場所、時間帯によって変動するものです。1日に必要な日光照射時間は、夏であれば15〜30分程度だそうです。そこで心配になるのが皮膚がん。 紫外線は細胞のDNAに傷をつけます。 細胞にはそれを修復する機能がありますが、長年にわたり繰り返し傷つけられているうちに、傷の直し間違いが起こり突然変異となるのが皮膚がんです。 皮膚にできるガンには多くの種類があります。 皮膚ガンのすべてが紫外線によって起こるわけではありませんが、顔や手の甲など長年にわたり日光を浴び続けた場所に出るガンとして日光角化症、有棘細胞癌、基底細胞ガン、メラノーマがあります。 若い頃から暴露してきた紫外線の量と程度により、左右されますが、紫外線によって起こる皮膚ガンはいずれも高齢になってから出てきます。日本においては、人口10万人あたり年間5人程度の発症率です。非常に低い数値になっているようです。ビタミンD 生成に必要な日光浴の目安時間は季節や場所、時間によって異なりますが、15~30 分程度です。この程度の日光浴を毎日行っても通常は皮膚がんを発生させることはありません。