ガタイのよい男性なのに、すごく痛がりの人もいます。逆に、極細の女性なのに、強圧がお好みの方もいます。痛みを感じるクライアントは、一概に見た目では判断できないものです。マッサージを受けて痛みを感じる場合についてですが、解剖学的見地から、痛みの原因の違いについて説明していきます。骨、リンパ、筋肉、それぞれについてみていこうと思います。まず、骨に対する圧迫についてですが、骨に圧をかけて負荷をかけるのはマッサージにおいては全く意味がありません。骨がもろい状態になった骨粗しょう症のクライアントに対してこれを行うと、すぐに骨折事故につながります。身体内の水の状態が多すぎて滞ってる「水滞」の状態では、リンパ管に老廃物の詰まりがあったりすると、リンパ管内のリンパがスムーズに流れていないため、軽度な圧迫であっても、リンパ管が張り裂けるような痛みを伴うことがあります。筋肉の痛みは、何かしらの作業や運動によって筋肉を酷使してた直後や日常的に筋トレを繰り返している状態でなければ、極端に痛みを感じることはありません。マッサージトリートメントを受ける際に、リンパに問題がある場合には、筋肉のコリを圧迫しようと思っても、まずはリンパの流れを修復してむくみを取らない限り、なかなか筋肉への圧迫までは物理的にできないということになります。まずは、なでたりさすったり、リンパ節を刺激して、水の代謝をコントロールする必要があるでしょう。